令和8年 第1回定例会 一般質問(3月18日)「市民の命を守り財政を改善する未病推進について」
皆様、こんにちは。秦野市議会議員の中村知也です。令和8年3月18日の第1回定例会本会議にて、「市民の命を守り財政を改善する未病推進について」と題し、一般質問を行いました。議員活動や地域活動を通して、現役世代の方々から健康や将来への不安の声を伺う機会が多く、この問題を医原病・食原病・親原病・人口動態という4つの視点で捉え、市の考えを問いました。以下、質問と答弁の要旨をご報告します。
1. 医原病の視点 ― 新型コロナワクチン接種後の健康被害と長期フォロー体制
厚生労働省の健康被害救済制度では新型コロナワクチン関連の認定総数が9,454件、死亡認定も1,066件に上っており、これは過去45年間の全ワクチンの認定累計を上回る規模です。また、高知大学の研究チームが、ファイザー社製mRNAワクチン接種後に2年以上にわたり症状が再燃した事例(皮膚生検でワクチン由来のスパイクたんぱくを検出)を国際学術誌に発表しています。こうした状況を踏まえ、本市における接種後の相談件数・国への申請件数・認定件数の推移、そして接種から2年以上経過した市民への長期フォロー体制について質問しました。

市からは、健康被害の相談件数・国への進達件数・国による認定件数の推移について、以下の通り答弁がありました。
| 区分 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度(2月末時点) |
|---|---|---|---|---|---|
| 相談件数 | 11件 | 17件 | 10件 | 3件 | 0件 |
| 国への進達件数 | 1件 | 5件 | 5件 | 2件 | 4件 |
| 国による認定件数 | 0件 | 1件 | 7件 | 2件 | 0件 |
あわせて、かかりつけ医や接種医、県・国の相談窓口と連携した相談体制を整えているとの答弁がありました。私からは、接種後の健康被害は継続しており今後も注意が必要であるとし、相談体制のさらなる明確化と周知強化を要望しました。
2. 食原病の視点 ― 学校給食・食育を通じた生活習慣病予防
和歌山県すさみ町では、高齢化率47%を超える中、学校給食の主食を栄養価の高い無洗「金芽米」に切り替え、子供の健康向上と保護者世代への波及を通じて町全体の健康意識向上を図る事例があります。私からは、WHOが推奨するフリーシュガー食品に添加された糖分や、はちみつ・果汁などに含まれる糖分の総称(WHOの定義)。米や果物そのものに天然に含まれる糖は含みません。摂取基準、国立がん研究センターのPRALPotential Renal Acid Load(腎臓への潜在的な酸負荷)の略。食品が体内で酸性・アルカリ性のどちらに傾くかを示す指標です。(食事の酸性負荷)研究、牛乳のカルシウム・マグネシウム比率の偏り、ハーバード大学の玄米置き換え研究(白米50gを玄米に置き換えると糖尿病リスクが16%低下)などの科学的知見を挙げ、本市の学校給食・食育施策への反映状況を質問しました。

市からは、第3次はだの生涯元気プランや健康はだの21第5期に基づき、国の「日本人の食事摂取基準」を踏まえた学校給食・食育を実施しており、特定の食事法や食品の考え方に偏ることなく、栄養バランスを重視しているとの答弁がありました。私からは、この姿勢では紹介したエビデンスへの具体的な対応が不十分と感じると指摘した上で、すさみ町の金芽米事例のような地元産を維持したままの主食改善や、科学的知見を踏まえた市民向け講座の調査・研究を強く要望しました。
3. 親原病の視点 ― 妊娠前からの予防とプレコンセプションケア
沖縄県医師会報に掲載された随筆「生活習慣病は母原病か、あるいは父原病か」では、生活習慣病は誕生前から対策を立てる必要があると指摘されています。また、東北大学のエコチル調査環境省が2011年から実施している大規模疫学調査「子どもの健康と環境に関する全国調査」の略称。妊娠中から子供が13歳になるまで追跡し、環境要因が子供の成長・発達に与える影響を調べています。では、妊娠前から産後5.5年までの母親の身体活動レベルが高いほど、子供が活発に運動する確率が3.72倍になるとのデータが示されています。こうした知見を踏まえ、本市における妊娠前からの家族単位での健康づくり支援の取組を質問しました。

市からは、こども園・幼稚園と連携した食育啓発、おめでた家族教室での健康教育、幼児食と歯のセミナーなど家族ぐるみの健康づくり支援に加え、群馬大学の協力を得て中学生向けのプレコンセプションケア教育媒体を作成中であるとの答弁がありました。私からは、こうした取組を高く評価した上で、中学生向け講座を父親参加型・両親参加型に拡大し、妊娠前のカップルや夫婦向けの講座にも広げていただくよう要望しました。
4. 人口動態から見る秦野市の課題
本市の出生数は2010年の1,260人から2025年推計652人まで一貫して減少し、合計特殊出生率は0.97という低水準です。一方で死亡者数は2021年以降急増しており、この変化には新型コロナワクチンの影響を疑う点があるとして、慎重な検証の必要性を指摘しました。


比較対象として、新型コロナワクチンへの考え方が異なる大阪府泉大津市との粗死亡率(人口10万人あたり死亡数)を調べたところ、両市とも死亡率は上昇しているものの、秦野市の増加率が泉大津市の約2倍近くに達しており、高齢化率の差だけでは説明がつかない水準でした。あわせて、ワクチン接種率を比較すると、泉大津市は秦野市より全体で10%以上、5〜11歳では最大16.34%低いことも確認しました。


こうしたデータを踏まえ、市民の健康と命、安全と尊厳を守るという政治の本質に立ち返り、予防を優先した施策強化について市の考えを問いました。市からは、第5期健康増進計画に基づき、社会的つながりや栄養・食生活、身体活動など8つの分野で生活習慣病の発症予防・重症化予防に取り組んでいるとの答弁がありました。
最後に私からは、大阪府泉大津市のマタニティ応援プロジェクト(妊婦への玄米提供で新生児体重が有意に改善)、沖縄県宮古島市の給食への玄米食導入事業、和歌山県すさみ町の金芽米事例などを紹介し、本市も独自の気概を持って、より大胆で実効性のある未病推進策に全力で取り組むよう要望し、質問を終えました。